院長日記
「そうだったんだー」(終戦記念日)
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想像絶する悲劇、取り返しのつかない後悔、生き地獄の世界…。どの体験も強烈な内容でした。
その中で何故か心に残り、最後にほっとさせる内容があった。地獄の戦場と言われたペリリュー島で生き残られた、95歳の男性の話。
その男性は、終戦になったことも知らないまま、ジャングルの洞窟に2年間隠れ、抵抗し続けました。
しかし、最終的には米軍に投降。その時男性は、銃やナイフなど武器を持っていたのですが、出くわした米兵は、危害を加えることもなく、とても紳士的に扱ってくれたそうです。
その時は怖くて、顔も見ることができないままでしたが、その命の恩人の米兵に、もう1度会ってみたいと思っていたそうです。
そして今回、その願いがかない、再会することができました。2人は長く抱き合って泣き、語り合い、そして笑い…。
男性は、「すうーっとした」と晴れやかな顔になりました。そして、「そうだったんだー」とひとり言をいいました。
皆さんは、この男性はどんな思いで語ったと思いますか?
私はこう思ったんです。「人間は結局、自分の命が大事で、人間も人生もそれだけのものだ。そう大したものではない。そう思ってきた。」
「でもやっぱり違う。人間も人生も、根っこにあるのは、愛なんだ。だからやっぱり、人は信じれるものだ。人生は素晴らしいものだ。」
私の心には、その男性のうれしくて、すがすがしい表情がいつまでも残りました。
2015.8.15.
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